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13.NPO法人嚢胞性線維症支援ネットワーク  「嚢胞性線維症を早期に診断して治療を始めるために」

「嚢胞性線維症を早期に診断して治療を始めるために」

 
NPO法人嚢胞性線維症支援ネットワーク
小澤祐加、石黒 洋
 

嚢胞性線維症は、出生直後に腸閉塞を起こし、乳児期に膵臓が萎縮して栄養不良をきたし、 幼児期から肺炎を繰り返すようになる難病です。
嚢胞性線維症は、ヨーロッパ人種には多い(出生約3000人に1人)ですが、東アジアでは稀であり、 日本での頻度は出生約60万人に1人のめずらしい病気です。
これまで、嚢胞性線維症の全国疫学調査に関わり、遺伝子診断と機能診断(汗試験、便中膵酵素)を担当して、 2012年からは患者登録制度の事務局をするようになりました。
その中で、患者さんの数は少ないものの、主治医の協力によるデータの蓄積により、 原因となる遺伝子変異が日本とヨーロッパでは全く異なることがわかり、日本の嚢胞性線維症の特徴も分かってきました。
これらの情報のもと日本における診断基準や治療方針ができました。
しかしながら非常に稀な病気であるため、これらの情報は広く認知されていません。
NPOの活動を通して嚢胞性線維症とはどんな病気かを一般市民に知ってもらい、 日本における患者さんの現状や治療について医療関係者にも知ってもらうように、 周知活動を始め、情報交換会という会で医療関係者および嚢胞性線維症について知りたい方に向けて 治療方針や患者さんの経過などの情報を発信しています。

しかしながら、いまだ多くの課題があり(①~④)、 これを解決することが将来にわたって安定した診断と治療を提供するために必要です。
①確定診断のための汗試験を実施できる施設が国内に1つしかないため移動に時間と費用がかかる、
②診断に必要な検査(遺伝子診断、汗試験、便中膵酵素)がいずれも保険収載されていない、
③診断に要する費用が研究費で賄われている、
④患者さんとご家族、主治医を含む医療関係者がアクセスできる情報が限られている、
といった課題を解決することが、将来にわたって安定した診断と治療を提供するために必要です。
私たちのNPOはこれらの問題を解決するために設立したのですが、寄付集めに大変苦労しています。
そのような中でも、今年度から受け持ち患者の治療法についてオンラインでカンファレンスを行ったり、 患者の子供さんへレシピの提案をしたり、 患者の子供を持つ海外の夫婦が日本で仕事を見つけたいというオンライン相談にのったり、といった活動をしています。
このように困っている方が気軽に相談する窓口としてNPOが存在します。
先生方も診断に迷うときには事務局に連絡をいただき、必要な検査を実施し、 すぐ必要な治療の提案をして、病状の維持ができています。
また、患者さんの親御さんに普段の食事の様子や生活などを聞いて、その患者さんにあったレシピや食品の選び方を提案しました。
それを聞いた患者さん自身も自分にとって必要なものを選択できるようになり、 食べることに積極的になり、これからの生活で何に気をつけたら良いかわかって本当に良かったとおっしゃっていました。

どんな形であっても希望をもって治療し前向きに生きていくことを支援できればという思いでこの活動を続けています。

13. NPO法人嚢胞性線維症支援ネットワーク [保健・医療・福祉]

https://www.cfnetworkjapan.org/

日本では出生約60万人に一人の疾患で、難病指定されている嚢胞性線維症患者とその家族及び医療関係者に対して、 情報交換、講演会、診療サポートなどを行い、嚢胞性線維症の診断と治療の向上、患者の健康の増進に寄与する活動をしています。
 

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